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・老後の生活資金は約2,500万円不足すると言われています! |
●老後の生活には予想以上のお金が掛かります!
老後に必要な夫婦の生活資金は、公的年金の給付額に対して約2,500万円足りないと言われています。自衛官を定年すると、階級等にもよりますが退職金と若年給付金で合計3,000万円程度支給されますので、不足額を退職金で賄うという考え方もあります。
しかし、自衛官(国家公務員)の退職金にもメスが入っており、2013年には退職金を大幅にカット(約15%)する法律が施行されており、今後も更なる見直しがなされる可能性があります。
また、若年給付金は、一般企業なら通常60歳が定年であるところ、自衛官はそれよりも若くして定年となることから、他で勤務していたら貰えたであろう数年分の給料を補填する意味合いで支給されるもので、退職後から60歳までの給与補填の位置づけとなります。
若年給付金は1,000万円前後とまとまった金額になりますが、日々の生活費の補填に使われる可能性が高いことから、老後資金に回せるかどうかは微妙なところです。
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老後に必要な夫婦2人(夫は会社員、妻は専業主婦の場合)の生活資金と不足額試算 |
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・頼みの公的年金は大丈夫なのだろうか? |
●現役世代何人で老後世代を支えているのか?
そもそも公的年金は、世代間扶養制度です。つまり現役世代が高齢者を支える仕組みとなりますので、少子高齢化の影響をモロに受けることになります。
下記の表は65歳以上の年金受給者世代を何人の現役世代で支えるのかを示していますが、1980年には約6.6人で1人を支えていたのが、2030年には約1.7人で1人の高齢者を支えることになり、普通に考えて制度自体が成り立たないレベルまで状況は悪化しています。 |

平成28年高齢社会白書 平成28年総務省統計局人口推計 |
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自衛官の皆さんにも早めの老後準備をお薦めします! |
公的年金の先行きには大きな不安があることに加え、公務員の退職金についても今後更に引き下げになる可能性があります。
イデコの加入は、早ければ早いほど良いと思います。何故ならより長きに渡って節税のメリットを享受できるうえ、当然のことながら貯まる額が大きくなるからです。
例えば、20歳から60歳までイデコの上限額(12,000円)を積み立てた場合、運用収益が0円であっても60歳時点で576万円貯めることが出来ます。
一方、40~50歳代の積立期間が短い方でも加入するメリットはあります。
例えば50歳の方が60歳まで上記と同額の月12,000円を積み立てた場合、貯まる金額は144万円になります。
貯まる額自体は小さくなりますが、年収が増え、所得税率が若い頃より上がっていることから、節税メリットをより多く享受することが出来るのです(下表参照)。 |
<掛金が同じでも、税率が高いほど年末調整で戻る金額は多くなります>
課税所得金額 |
イデコ掛金年額 |
所得税率 |
住民税率 |
年末調整で戻る額 |
300万円の人 |
144,000円 |
10% |
10% |
144,000×20%
=28,800円 |
500万円の人 |
144,000円 |
20% |
10% |
144,000×30%
=43,200円 |
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